クラウド販売管理システムの特徴とメリット・導入方法を解説

クラウド型の販売管理システムの導入方法を、GENを例にとって解説します。また、クラウドの全般的な特徴とメリットについて紹介します。クラウド上で使う販売管理システムは、ERP(基幹系情報システム)として導入する企業が増えていますが、導入に当たっては、自社に合った販売管理システムを選ぶことがもっとも重要になります。各々のシステムの特徴を理解して選択しましょう。

クラウドで使う販売管理システム

クラウド 販売管理,クラウド 在庫管理

クラウド上で使用する販売管理システムは、近年、ERP(基幹系情報システム)として、多くの会社に導入されています。販売管理システムは、見積り、受注、出荷、請求、入金などの、商品やサービスの販売における一連の流れをまとめて管理する手段です。販売管理システム自体は、自社でソフトウェアを購入し、システムの運用も自社で行うオンプレミス型のものがこれまで主流でしたが、スマートフォンやモバイルインターネットの台頭、通信の高速化など、さまざまなテクノロジーの進化は、ユビキタス化と関連部門とのシステム統合を加速しました。現在のクラウド型販売管理システムは、このような背景と共に進歩してきたと言っていいでしょう。

従来型販売管理の弱点

販売管理システム単体としての働きは、オンプレミス型もクラウド型も、それほど違いがあるわけではありません。オンプレミス型も販売に関する一連のフローをまとめて管理することや、蓄積した情報を利用して、マーケティング等の戦略に役立てられます。しかし、オンプレミス型の場合、ソフトウェアの購入、サーバー導入、システム管理、のすべてを自社でこなさなければなりませんでした。場合によってはシステムの導入だけで100万円単位の予算を割かねばならないこともあるほどです。
また、オンプレミス型はハードウェアを選びます。自宅のパソコンにインストールするソフトウェアは、そのOSに適合したものを選ばなければなりませんが、オンプレミス型はそれと同じです。そのため、システムを利用する人すべてが、システムに合わせたハードウェアを使わなければならないのです。実は、この仕様はシステムの利用を大きく限定してしまいます。コンピュータの買い換えも自由にできません。どんなシステムにもアップデートは欠かせませんが、これについても個々で対応する必要があります。大きなシステムアップデートの場合には、土日などに自社スタッフで対応しなければなりません。また、オンプレミス型の場合、プライベートのコンピュータと同じように、アップデートが繰り返されつつ、いつしかOSが対応しなくなるという事態に直面します。ここでまたハードウェアの買い換えの必要が生じ、大きな出費になってしまうのです。
オンプレミス型は、社内にシステムを構築するため、外部からのアクセスが容易ではありません。システムを利用するなら社内からが基本になるため、あまり効率的ではありません。ビジネスの世界は、テクノロジーの進化によりスピードアップしていますが、アクセスの手段が限定されるオンプレミス型は、この点で大きなディスアドバンテージを抱えていることになります。また、マーケティングや経理、物流など関連部門との連携もオンプレミス型では限定されます。システムによってはこれらを統合的に管理することは可能ですが、この機能拡張には、やはり大きな出費が必要になります。

クラウド販売管理システムの特徴

それでは、オンプレミス型販売管理の弱点を把握したところで、クラウド販売管理システムの特徴を解説していきましょう。
クラウド型の販売管理システムは、自社に専用のサーバーを設けたり、PCにソフトウェアをインストールしたりする必要はありません。システムは外部のクラウド上にあるため、インターネットを経由して操作することになります。特別なシステムを社内に用意する必要はありませんので、オンプレミス型と比較して、導入にかかる費用が安いことが特徴です。また、オンプレミス型ではローカルの容量が気になるところですが、クラウドではそんな心配をする必要はありません。
つづいてはハードウェア。オンプレミス型では対応するハードウェアを選ばなければなりませんが、クラウドではその必要はまったくありません。外部にあるシステムを、インターネットを経由して操作するため、インターネットにつなぐことのできるPC、タブレット、スマートフォンであれば、特にOSを選ぶことなくアクセスが可能です。そのため、コンピュータの買い換えも自由自在です。アップデートに関しても、サービス提供会社側で行うため、煩わしさがほとんどありません。黙っていてもシステムは常に最新の状態に保たれます。
クラウド上のシステムをインターネット経由で使うクラウド型は、どこからでもアクセスが可能です。オフィス、営業先、自宅、カフェはもちろん、海外からもシステムを使えます。オンプレミス型では、ここまで自由に外部からシステムにアクセスすることは不可能です。
さらにクラウド型の販売管理システムは、オンプレミス型が持たない、拡張性に秀でています。最初は欲しい機能だけを選んで導入し、必要に応じて新たな機能を導入し、拡張していくイメージです。現代のビジネスは、このように機能を拡張しつつ社内のシステムを統合し、会社の持つ資産を有効に活用するスタイルへとシフトしています。
もちろん、クラウドはインターネットを通じて操作するため、ネットになんらかのトラブルが発生した場合に処理のスピードが遅くなったり、システム自体を使えなくなったりするという事態が発生する可能性はあります。

クラウド販売管理システムのメリット

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クラウドの販売管理システムの特徴をご紹介してきましたが、ここでそのメリットをまとめておきましょう。

導入コストが安い

クラウドの販売管理システムは、サーバーなどを導入する必要がないので、リーズナブルなコストでサービスを利用できます。通常、クラウドの場合、初期費用は数万円程度ですが、オンプレミスの場合は10倍以上のお金がかかる場合もあります。

システム管理はサービス会社任せ

クラウドの販売管理システムでは、システム管理はサービス提供会社が行います。自社に専任のスタッフを置く必要もありません。アップデートなどの重要な作業もすべてサービス提供会社任せ。これは人件費の削減につながります。

ユビキタス

いつでも、どこでも欲しい情報にアクセスできる。このユビキタスの概念を高い次元で実現しているのがクラウドサービスです。インターネットに接続できる環境さえあれば利用が可能なクラウドは、高速化が進むビジネスの世界を牽引するサービスと言ってもいいでしょう。

クラウド販売管理システムの導入方法

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クラウド型の販売管理システムは、各社がサービスを提供しています。そのサービスの導入方法について、クラウドERP「GEN」を例にご紹介します。

製品デモ

GENでは、システム導入を希望する企業に対し、製品デモセミナーを開催しています。業務の流れやスタイルを事前に聞き取りしたうえで、できるだけ現実に近い形で製品デモを行います。

試用

製品トライアルです。この期間に、サポートスタッフと共に、自社に適した運用セッティングを確立していきます。

契約と導入

試用期間を通じて、自社の業務フローにマッチすることが確認できたら、契約、そして導入コンサルティングへと移ります。詳細な設定はサポートスタッフが行います。

テスト運用

万全を期して、現在、使用しているシステムと並行する形でGENの運用を始めます。

運用開始

問題がなければ、本格的にGENの運用を開始します。


クラウド型の販売管理システムについて、その特徴やメリット、導入方法についてご紹介しました。クラウド型の販売管理システムは、導入コストもあまりかからず、拡張性に優れています。そしてそのユビキタス性は、あなたのビジネスの飛躍を必ずやサポートしてくれるでしょう。